保育士の仕事は「非常に過酷なもの」
保育士の仕事は常に子供といられるので、子供が好きな人にとっては非常に楽しいものであると考える人が少なくありません。
しかし実際には特に現在の保育園ではその仕事は楽しいものとは言えず、逆に「非常に過酷なもの」となっている実態があります。
そのため希望を持って資格を取りこの仕事に就いても、実際にはその過酷な労働条件に耐えられずに辞めてしまうと言う人が非常に多く、これが現代の保育士不足の問題につながっています。
実態は「利益を重視しなければならない」
保育園の仕事は近年非常に大きく様変わりしており、何よりも様々な面で「利益を重視しなければならない」という実態があります。
様々な環境が変化する中で、保育園自身の運営費やその人件費などを確保するためには利益を上げなければならず、そのために効率的な活動を行うことが必要となります。
具体的にはできるだけ多くの子供を預かることや、より高い保育料を得ることが出来るように様々なサービスを充実させるなど、他の保育園との差別化を図ることが必要となっているのです。
保護者からの過度な要求がストレス!
最近ではスマホが普及しLINEなどのメッセンジャーツールがありますので、いろいろな形で保護者と連絡をとることができるようになっていることで、多くの保護者はこれらのツールを利用した様々なサービスを要求することが多くなっているのが実態です。
例えば、定期的に子供の様子を報告することを要求したり、もしくは保護者の連絡に対して即座に反応することを要求したりするなど、従来からすると理不尽なものが増えている傾向にあります。
従来は子供を保育園に預けたらその面倒は保育士に任せるというのが基本でしたが、現代ではその中でも逐一子供の様子の報告を要求したり、また1日の生活ぶりをレポートすることを要求したりといった過剰なサービスを求めるようになりました。
これに対して保育園側が対応をすると言う形が一般的になっているため、保育士個人の負担が非常に大きくなってしまっていると言う実態があります。
帰宅時間が遅く労働条件が過酷!
本来保育士は子供の面倒をしっかりと見ることが必要ですが、実際にはその他に親に対する連絡事項の記入やその他の雑用など様々な業務を行っていることが少なくありません。
しかも最近の親は夜遅くまで共働きをしていると言うことも多く、迎えに来る時間が遅くなることも多くなっています。
この場合には子供を安全に送り届けるために残業をしなければならず、帰宅時間が非常に遅くなることも多いためその労働条件が過酷になってしまっています。
本来の保育園の在り方とは
従来は、子供を預かってもらえるだけでありがたいと考えている親が多いものでした。
しかし現在では、高い保育料を支払っているのだからと様々な物事を保育園に押し付ける親が少なくありません。
またこの要求に応えることが保護者に対するサービスであると考える保育園の園長も多くなっており、逆にこれらの要望に応えられなければ顧客である入園者がいなくなってしまうといった問題があることから、そのしわ寄せが保育士に至っていると言う実態があるのです。
ただ最近では保育料が無料になったりしたおかげで保育園が保護者に対する姿勢も変わりつつあるのも事実としてあります。
保育士から言えることは少しでも「過酷な労働環境」が改善されるよう切に願うばかりです。